BTSのジンさんが聖火ランナーをつとめるため、7月11日、仁川空港からフランス・パリに出国しました。
なぜ、韓国のアーティストである ジンさんが、聖火ランナーに選ばれることになったのでしょうか?
ジンさんが、いつ聖火リレーを走るのかについても、お伝えします!
ジンさんはいつ どこを聖火リレーで走る?→7月14日 パリ市内に決定!
ジンさんは、7月14日(日)に聖火リレーに参加します。
時間は、午後8時30分頃(※現地時間)から登場する予定です。
日本時間では、14日の深夜 27:30(15日の午前3時)となります。
ジンさんの走る7月14日の区間は、パリ市内です。ルートはこちら。
パリでの聖火リレーは、7月14日~15日にかけて、パリの各観光名所を回ります。
7月23日はヴェルサイユへ、7月26日は開会式が行われるパリのセーヌ河岸へと繋がれます。
(参考:SORTIR PARIS.com 2024.7.11 より)
ジンさんが聖火ランナーに選ばれた経緯は?
ジンさんの聖火リレーへの参加で、「調和」と「平和」のメッセージを広げることが期待されている、と報じられています。ジンさんは、韓国の歌手としては 初めて、海外で開かれるオリンピックの聖火ランナーに選ばれました。
ジンさんが聖火ランナーに選ばれた詳しい経緯は、明らかになっていません。
本記事では、選ばれた理由について、分析していきたいと思います。
①人種と国境を越えて「自分を愛そう」というメッセージを発信してきたBTSへの期待
韓国のニュース専門放送局であるYTNは、ジンさんが聖火リレーのランナーに選ばれた理由について、このように報じています。
(記者)
ジンが聖火リレーに参加することになったのは、何よりもBTSの国際的地位が大きな役割を果たしたとみられています。
防弾少年団(BTS)は「21世紀ポップアイコン」であり、名実共にグローバルアーティストです。
これまで2度の国連総会演説を行うなど、良い影響力を見せてきました。
特に人種と国境を越えて「自分を愛そう」というメッセージを強調してきました。
このようなメッセージで、世界中を代表する愛と肯定のアイコンになったのが聖火ランナーに選ばれた主な理由だと見られます。
(参考:YTN 2024.7.5 より)
「LOVE MYSELF(自分自身をまず愛そう)」のキャンペーンは、2017年から、ユニセフ韓国委員会、BIGHIT MUSICの社会貢献条約の締結から始まりました。
BTSは、ユニセフのグローバル・サポーターとなり「#ENDviolence(暴力をなくそう)」キャンペーンと協力して活動しています。
2018年には、ニューヨークの国連本部で、世界中の子どもたち、若い人たちへ向けてメッセージを送っています。
ナムジュンさんがBTSを代表して英語でスピーチし、ナムさん自身のこと…たくさん失敗もあった人生だけれど、自分を力いっぱい抱きしめることで、少しずつ自分自身を愛せるようになったことを明かし、そして「今度は、自分自身のことを話そう」と呼びかけました。
また、コロナ禍の2020年にも、世界中の子どもたち・若い人たちにビデオメッセージを送り、それからも様々な場所で「自分を愛することの大切さ」を伝えてきています。
②ジョングクさんも「2022年FIFAワールドカップ」開会式に出ている
2022年FIFAワールドカップ(W杯)カタール大会では、ジョングクさんが開会式のステージで、パフォーマンスを披露したことがあります。
オリンピックとは異なりますが、世界的なスポーツイベントで、公式ソング『Dreamers』を披露した彼は、当時 BTSを知らなかった多くの視聴者からも絶賛されました。
ジョングクのステージが実現した詳しい経緯について、FIFAは明らかにしていませんが、関係者によると、1カ月前からHYBEグループ各社に出演交渉していたといいます。
メンバーの中では最初からグクを選び、熱心に交渉していたのだとか。
開会式と閉会式の演出を担当した演出家のマルコ・バリッチさんは、開会式で「多文化、多様性、平和を強調してほしい」とカタール政府から要請があったことを明らかにしています。
(参考:Danmee 2022.11.22 より)
このような、世界的なスポーツの祭典で、BTSの「多文化、多様性、平和」の印象が大きく広まったことも、オリンピックの聖火ランナーに選ばれた理由かもしれません。
もし、他のメンバーもいたら、7人へオファーがあったかもしれませんね。(※ジンさん以外のメンバー6人は、2024年7月現在 兵役服務中です)
③ジンさんは、LVMHグループ「FRED」のアンバサダー
ジンさんは、LVMH(モエ・ヘネシー・ルイ・ヴィトン)が擁する パリのジュエリーブランド「FRED」のグローバルアンバサダーです。
これまでも、BTSとして、またメンバー個人でも、ホビさん、ジミンさん、テテさんがそれぞれ、LVMH傘下のブランドアンバサダーをつとめています。
BTSは世界的なグループで、もちろんフランスにも多くのファンはいますが、こういった、パリ拠点のブランドアンバサダーとして貢献していることも大きいかもしれません。
オリンピック2024のサイトにも、聖火ランナーの選択基準として「フランス国内の地域社会で革新的で創造性に富んだ事業を営み、さまざまな分野でフランスの卓越性を具現化する人々が挙げられる。」とあります。
(参考:パリ五輪公式サイト「オリンピック聖火ランナー」日本語ページ)
HYBEが、韓国チームの公式ペンライトなどをプロデュースしていることと関連は?
BTSの所属事務所HYBEは、2024パリオリンピック韓国チームの公式ペンライトなどをプロデュースしています。
HYBEはペンライト約5,000本を供給し、オリンピック期間中にパリに設置されるKorea House内では、HYBEレーベルのアーティストのコンテンツを提供し、チームコリアの公式グッズをプロデュースします。
(参考:Soompi 2024.7.9 より)
【なぜHYBEが公式グッズをプロデュース?】
3月初めに、HYBEは韓国スポーツ委員会とMOU(了解覚書)を締結しています。
オリンピック期間中、韓国文化を共同で推進する目的で、協力することになりました。
また、SEVENTEENのユニットグループBSSも、チームコリアの応援チャレンジに参加します。
SEVENTEENもまた、HYBE傘下のPLEDISエンターテインメントに所属するグループです。
「なぜ、ジンさんがパリの聖火ランナーに?」の声は多く上がっており、HYBEと韓国スポーツ委員会とのMOU締結も理由のひとつなのでは?と見る向きもあります。
しかし一方、これはあくまで「チームコリア」の応援であり、聖火ランナーの推薦等とは関係ないのではないか、という意見もあります。
聖火ランナーオファーとの関連性があるかは分かっていませんが、その可能性は低いかと思われます。
聖火ランナーはどうやって選ばれる?
オリンピックの聖火ランナーの選考方法には、推薦、応募者募集、抽選や審査員による選出、直接のオファーなどがあります。
2024年の聖火ランナー選考については、このように記されています。
推薦された20,000人以上から抽選で5,000人の候補者が選ばれ、フランス本土と海外領土に置かれた選考委員会によって審査される。選ばれた幸運な人々は、2024年初めに参加を確認する公式メールを受け取ることになっている。
パリ五輪公式サイト「オリンピック聖火ランナー」日本語ページ
また、パリ五輪では、パートナー企業が、聖火リレーの公式スポンサーとしても、聖火ランナーの選考においても、重要な役割を果たすとされています。
選考対象は、
①アスリートやボランティア、スポーツ組織・団体の職員、パリ2024パートナー企業の社員など
②フランスの地域社会で、革新的で創造性に富んだ事業を営み、さまざまな分野で活躍する人
③インクルーシブかつ持続可能で公平な社会を築くために、それぞれの分野で活動している組織や団体
(参考:パリ五輪公式サイト「聖火ランナー」より)
ジンさんの場合は、推薦、あるいはオファーの可能性が高いと思われます。
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