BTSのジョングクさんが、Central Ceeさん、The Kid LAROIさんとのコラボシングル『TOO MUCH』を10月19日(アメリカ時間)にリリース予定です。
今日は、その話題の人気UKラッパー Central Ceeさんについて、お伝えしていきます。
【追記】『TOO MUCH』オフィシャルMVです!
【2024年2月11日追記】『Too Much』は Spotify で 1 億 1,000 万回のストリーミングを達成しています。
Central Ceeさんプロフィール
【Central Ceeさんプロフィール】
生年月日:1998年6月4日
出身地:ロンドンのシェパーズ・ブッシュ
本名:Oakley Neil H.T Caesar-Su(オークリー・ニール・H・T・シーザー・スー)
あだ名:「Cench」(センチ)
職業:ラッパー、シンガーソングライター
Central Cee 生い立ち
1998年6月4日、Central Cee(本名:オークリー・ニール・H・T・シーザー・スー)は、アイルランド人の母とガイアナ人の父の間に生まれました。
シーザー・スーのお母さんは 裕福な家庭で育ち、彼女は全寮制の学校に通っていましたが、15歳のときに、ハスラーだったシーのお父さんと出会い、両親の意向に反発して交際を始めました。そのため、その後経済的に絶縁されたといいます。
シーが7歳のとき、両親は離婚しています。
シーには、3人の弟がおり、そのうちの1人は同じくラッパーのJuke Caesar(ジューク・シーザー)です。
「Lil Bro(リル・ブロ)」という名前で Central Ceeの『23』ミックステープに出演しました。
ジュークとシーはいくつかのプロジェクトで協力しており、家族の重要性や家族が音楽や人生に与えた影響について語っています。
『Lil Bro(feat.Lil Bro)』
シーザー・スーは、自らの生い立ちを、こう振り返ります。「目の前にあるのはネガティブなことばかりだった。それがラップにつながったんだ」。彼は8歳のときに母親から詩を書くことを教わっています。携帯電話、自転車、洋服など、自分が持っていないものを欲しがって、万ポンドが生涯の目標だった頃のことを、彼は覚えていました。
(参考:The Guardian 2023.4.7 より)
彼の生い立ちと背景は、彼の音楽に影響を与え、アーティストとしての彼の意欲と野心に貢献したといいます。
シーザー・スーは14歳のときにキャリアをスタートさせています。
レコーディング・スタジオに連れて行ってくれた友人に触発され、音楽のレコーディングを始めたのです。
「学校よりも、学校の行き帰りから多くのことを学んだんだ」という彼は、16歳まで学校に通っていました。
Central Cee「(高校1年生の時)学校を辞めました。ちょっとクールで、ちょっと人気者だった。彼女もいたし、落ち着いた生徒だった。ちょっとトラブルに巻き込まれたりもしたけれど、たいていの場合は落ち着いていた。
成績なんて気にしたことなかったと思う。成績が悪かったり、言うことを聞かなかったり。ある教科のように、自分が学ぶ必要があると感じれば、どんなことでも耳を傾けた。幸いなことに、先生たちは僕のことを気に入ってくれていたから、16歳までずっと学校にいられたんだ。音楽も作っていた。」
(参考:”Central Cee – 2023 XXL Freshman Interview and ABCs“より)
シーは 16歳の時に高校を辞め、靴屋で働きましたが、すぐに退職。お金を稼ぐためにドラッグの販売に手を染めたこともありました。
靴屋さんを辞めた理由について、Central Ceeは VICEのインタビューに、こう話します。
「(靴屋で)3週間くらい働いたよ」
「何があったの?」
「給料の額を知らなかったんだ。給料を聞いたら、頭が真っ白になったよ。」と答えています。
(参考:VICE 2021.3.15より)
Central Ceeさんの好きなアーティストは?
シーは以前、好きなアーティストについて、メディアのインタビューにこう答えています。
「好きなアーティストは誰でしたか?」
Central Cee「好きなアーティストはいない。そんなのいないよ。宗教的に誰かを聴くことはなかった。残念なことに、いつも何かを聴くような設備もなかった。
初めて自分の時間に音楽を聴くことができたのはラジオで、それも自分の時間ではなく、ただ流れているものだった。
初めて音楽を聴いたりダウンロードしたりしたのは16歳のときで、そのころには音楽を作っていた。」
お父さんの影響で音楽の道に進んだシー。いろいろなジャンルを聴いて育ったと言います。
ラップミュージック、レゲエミュージック、ダンスホールミュージック…お気に入りをつくらず、たくさんの音楽を聴いたことも、シーの土台になり、現在に繋がっているのでしょう。
(参考:VICE 2021.3.15より)
Central Cee ラッパーとしての軌跡
Central Ceeは、14歳でキャリアをスタートし、2015年1月に J Hus、Bonkazらと共に『Ain’t On Nuttin Remix』に参加。最初はCentral C名義でした。
2019年、オートチューンのヒップホップからUKドリルにスタイルを変え、2020年6月14日にシングル『Day in Life』をリリースし、一躍人気ラッパーに。
続いて2020年10月22に『Loading 』リリース。UKシングル・チャートのトップ20に入ります。
2021年3月12日にデビュー・ミックステープ『Wild West』をリリースし、UKアルバムチャートで初登場2位、UK R&B アルバムチャートで1位を獲得します。
2021年9月、シングル『Obsessed With You』リリース。(UKシングルチャート5位)
彼はまた、Headie One(ヘディー・ワン)やTion Wayne(ティオン・ウェイン)などの著名なイギリスのラッパーともコラボレーションしています。
彼は2022年2月25日に2枚目のミックステープ『23』をリリースし、全英アルバム・チャートで初登場1位を獲得。
2022年7月にシングル『Doja』で 全英シングル・チャートで最高2位を記録し、最終的にSpotifyで最もストリーミングされたUKラップ・ソングとなりました。
2022年10月に、EP『No More Leaks』をリリース。
2023年6月、デイヴとのコラボシングル『Sprinter』をリリース(コラボEP『Split Decision』に先立ってリリースされたもの )。これは彼にとって初の全英ナンバーワン・シングルとなり、イギリスで最も長くナンバーワン(10週間)のラップソングとなりました。
Central Cee の音楽ジャンル
Central Ceeは、しばしば個人的な体験や葛藤をもとに、正直で内省的な歌詞で創作しており、そこが ファンの共感を呼んでいます。
元々は、オートチューンのヒップホップ。その後、UKドリルにスタイルを変えています。
『Hate It Or Love It』や『Tension』などのトラックは、叙情的には UKドリルのスタイルに従っており、メロディー的には R&B を模倣している曲だそうです。
UKドリルとは?
ドリル(Drill)は、アメリカのシカゴ南部で誕生したヒップホップのサブジャンル。
UKドリルとは、さらに独自の発展を遂げた、イギリス発祥のドリル。
イギリスのギャング、犯罪、暴力にフォーカスしたバイオレンスなリリックが多いことが特徴です。
ドリルには、社会の問題を歌詞に込めるため、暴力的な表現、女性蔑視の表現が出てくることも確かで、問題にもなっています。
それを単に「モラル・パニック」と見なすのではなく、傷ついている人の気持ち・マイノリティの目線で真剣に向き合い、様々な場で、様々な人々が、議論していくことが大切ですよね。
そして、大いに議論することは良いが、決して歌を創っている・歌っているアーティストさんのことを非難してはいけないですね。
歌詞について議論することと、アーティストを応援することは両立すると思っています。
Central Ceeさん 人気曲
Central Cee – Doja (Directed by Cole Bennett)
2022年7月にリリースされた『Doja』は、全英シングル・チャートで最高2位を記録しています。
Spotify 4億7000万回再生を突破し、最もストリーミングされたUKラップ・ソングとなりました。
このMVは、Lyrical LemonadeのCole Bennettが監督を務め、YouTubeで公開されています。
こちらは、5日間で900万再生を記録しています。
この歌は、必ずしも自分のセクシュアリティを共有していない人々を愛することは可能であると歌っています。
『Doja』のサンプリング曲は、Eve(イヴ)の『Let Me Blow Ya Mind』(2001)です。
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