3月に逝去された坂本龍一さんの自伝『ぼくはあと何回、満月を見るだろう』が、6月21日、全国発売されました。
各国語に翻訳もされていて、
BTSのSUGAさん、SE SO NEONのソユンさんが、韓国語版にメッセージを、台湾の、世界的な映画監督である侯孝賢(ホウ・シャオシェン)監督が、台湾版に推薦文を寄せています。
坂本龍一さんが、自らに残された時間を悟り、綴った言葉を集めた自伝とは、どんな本なのでしょうか。
坂本龍一さん自伝についての詳細
新潮社の、『新潮』に、2022年7月号~2023年2月号まで連載された、坂本龍一さんの言葉をまとめたものです。
坂本龍一さんは、アジアを代表する音楽家であり、国境を越えた様々な活動もされています。
その多彩な活動のこと、活動を支えてきた坂本さんの哲学、坂本さんの家族に対する想い、BTSのSUGAさんとの交流、吉永小百合さんとの交流、大震災、チャリティーコンサートのこと、がんと共に生きること…
著者の足跡を辿ることはそのまま世界を理解することにも繋がると、紹介されています。
中国(中信出版)、韓国(WISDOM HOUSE)、台湾(麦田出版)でも、同時刊行されています。
【書籍情報】
タイトル 『ぼくはあと何回、満月を見るだろう』
著者 坂本龍一さん
出版社 新潮社
発売日 2023年6月21日
定価 2,090円(税込)
坂本龍一さん著『ぼくはあと何回、満月を見るだろう』目次
『ぼくはあと何回、満月を見るだろう』の、詳しい目次を見てみましょう。
目次
1 ガンと生きるベルトルッチとボウルズ/手術直前のこと/せん妄体験/愛に救われた/友達という存在/時間の疑わしさ/息子が教えてくれた曲/突然の破壊衝動/『戦メリ』に対する思い/両親の死/本来の生命のあり方/死後の世界
2 母へのレクイエム
『音楽は自由にする』/北極圏への旅/『アウト・オブ・ノイズ』/フランス政府からの表彰/寝台バスでのツアー/演奏が変わった夜/「空即是色」の世界/テレビの可能性と限界/縄文時代の音楽/大貫妙子さんとの思い出/ヒマワリのような母/季節のめぐり
3 自然には敵わない
韓国との付き合い/東日本大震災/被災地での無力感/モア・トゥリーズの活動/こどもの音楽再生基金/夏フェスでの出来事/吉永小百合さんと美智子さま/吉本隆明さんとの再会/人生最高のプレゼント/クラフトワークとの絆/「たかが電気」発言/チャリティ・コンサート
4 旅とクリエイション
アイスランドに学ぶ/中東の王女/観光嫌いの性分/パイクとケージ/映画祭という空間/能楽への歩み寄り/指揮者の流儀/談山神社で見た『翁』/札幌国際芸術祭/思い描いたオープニング
5 初めての挫折
野口整体とマクロビ/アメリカの医療/ニューヨークでの生活/ハワイの歴史/創られた伝統/真の意味での「癒し」/仕事への復帰/『レヴェナント』/『母と暮せば』/Trust me!
6 さらなる大きな山へ
一日限りの「教授」業/「もの派」とタルコフスキー/『async』/日本ではできなかった表現/アジアでのプロジェクト/『CODA』/グールドへの恩返し/ベルトルッチとの別れ/自らのルーツ/叔父の幼少期の遊び
7 新たな才能との出会い
ブレックファスト・クラブ/グラス・ハウスでの経験/「Kajitsu」のための選曲/若いアーティストとの縁/李先生からの依頼/京都会議/台湾の少数民族/「大島渚賞」創設/尊敬する山下洋輔さん/辺野古基地の問題/コロナ禍の始まり/奇妙な時間感覚/ガンの再発
8 未来に遺すもの
MRプロジェクト/子供たちへの告白/中国での大規模展覧会/『TIME』/最強のサポート体制/ウクライナのイリア/東北ユースオーケストラ/D2021の仲間/ダムタイプ新メンバー/久しぶりの自宅/坂本図書/最後のピアノ・ソロ/『12』
著者に代わってのあとがき 鈴木正文
フューネラル・プレイリスト
出典:新潮社より https://www.shinchosha.co.jp/book/410603/
年譜
坂本龍一さんご本人による「あとがき」は、残念ながらかなわなかったそうです。
この本の、口述筆記の聞き手である鈴木正文さんが、「著者に代わってのあとがき」を書かれています。
鈴木さんは、そのあとがきの原稿を準備していた時に、坂本さんのご遺族から、坂本さんがつけていた日記の一部を受け取られたそうです。その内容も交えながら、最期の日々のことも綴っています。
BTS SUGAさんが寄せたメッセージ
幼い頃から、坂本龍一さんの大ファンというBTSのSUGAさん。
SUGAさんのソロの楽曲である『Snooze』には、坂本龍一さんがフィーチャリング参加されています。
SUGAさんが、坂本さんの自伝 韓国語版に寄せたメッセージです。
■SUGA(BTS)
世界が音で満ちていて、その音が集まると音楽になるということを教えてくださった先生、最後の瞬間まで音楽と人を愛された先生、長い長い旅が安らかな旅でありますように。
出典:PR TIMES 株式会社新潮社 プレリリース 2023.6.16 より https://prtimes.jp/main/html/rd/p/000001039.000047877.html
SE SO NEON ソユンさんが寄せたメッセージ
坂本龍一さんと親交があり、坂本さんが来韓された際に、一緒に平壌冷麵を食べたこともあるという、SE SO NEONのソユンさんが寄せたメッセージです。
■ソユン(SE SO NEON)
回顧すること――あなたが何を捨て、何を得たかを教えてください。
長く深い時間をかけて培われた自発性、変わらぬ純粋さに寄り添った愛、音楽が記録され、歴史が刻まれ、自然と人間と言語が静かに形成されてきた時代について。
この本を1ページずつめくって読む中で、小さな断片を手がかりに、私はあなたの存在を確かに感じることができる。
出典:PR TIMES 株式会社新潮社 プレリリース 2023.6.16 より https://prtimes.jp/main/html/rd/p/000001039.000047877.html
坂本龍一さん著『ぼくはあと何回、満月を見るだろう』全国の書店・ネットで購入出来ます。
新潮社さんのサイトからも、各ネット書店に行けます。試し読みも出来ます⇩
私も、ページをめくりながら、坂本龍一さんの足跡を、たどりたいと思います。
坂本さんの音楽を聴きながら…
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