今、日本では、羽田空港での事故を受け、オンライン署名サイトで「飛行機のペット貨物室積み込みを禁止しましょう」という署名活動が行われており、SNSでも議論となっています。
飛行機の客室にペット同伴ができる航空会社は、すでにありますので、紹介していきたいと思います。
ペット同伴が可能な航空会社は?
欧米では一般的でも、日本ではまだまだのようですね。
しかし、ペットと一緒に搭乗できる航空会社は、国内にもすでにあります。
スターフライヤー
スターフライヤー社は、2022年3月から 機内にペット同伴で搭乗できるサービスを始めました。
さらに今年2024年1月15日からは、国内線全路線・全便にサービス拡大を開始します。
このペット同伴搭乗サービスは、日本国内線の定期便で初めてだったことから、2022年当時ニュースにもなり、話題になりました。
おむつ着用の練習、混合ワクチン(犬の場合は狂犬病予防ワクチン)の摂取が条件で、機内では、事前にペット用マナーウエア(おむつ)を着用し原則最後列の窓側の席にキャリーケースを固定します。
専用のキャリーケースが用意されていますが、(規程のサイズや形状の範囲内であれば)いつものキャリーケースでの持ち込みもOKです。
規定のサイズのキャリーケース(50㎝x40㎝x40㎝程度)に入る犬・猫が同伴可能です。
アメリカン航空
欧米のエアラインでは、ペット同伴で搭乗できる会社は多いです。(ユナイテッド・エアカナダ・スカンジナビア・デルタ・フィンエアー・ルフトハンザドイツ等、多数)
アメリカン航空では、キャリーケースは座席の下に・フライト中はキャリーの中に入っていることを条件として、同伴が可能です。
(ペットが大きすぎて機内に入れられない場合は、アメリカン航空カーゴでの輸送です。)
ペット、キャリアケースと身の回り品 1 つを持って搭乗できますが、加えて機内持ち込み手荷物を持ち込むことはできません。 キャリーケースが機内持ち込み手荷物の代わりになっているようです。
同伴できる動物は、基本的には犬と猫です。
(参考:American Airlines Pets Travel information より)
フロンティア航空
アメリカのフロンティア航空は、一緒にフライトできるペットの種類が多いです。
犬、猫、ウサギ、モルモット、ハムスター、小型の家庭用鳥類は、米国内のフライトで搭乗ができます。(犬、猫は生後8週間以上です。)
海外の目的地へ、または海外からの輸送が許可されるのは、犬と猫のみとなります。
フロンティア航空サイト内のインフォメーションには
「ペットが騒々しい場合は、ペットコンテナから出さずになだめるかどうかはあなた次第です。」
(引用元:Frontier Airlines 「Family & Pets」より)
「ペットを安心させたいと思うかもしれませんが、高地での動物に対する精神安定剤の影響は予測できないため、ほとんどの獣医師は旅行中にペットに鎮静剤を投与しないようアドバイスしています。」
など、ペットのストレス等に寄り添うインフォメーションもお見受けしました。
(参考:Frontier Airlines 「Family & Pets」より)
ターキッシュエアラインズ
中東の航空会社ですと、ターキッシュエアラインズで、ペット同伴ができます。
同伴できるのは、猫、犬、小さな鳴き鳥(セキセイインコ、カナリア)です。
ただし「猫と犬」、「猫と鳥」は、たとえ客室が異なっていても、同じ航空機で旅行することは許可されていません。
「犬と鳥」は、同じキャビンまたは異なるキャビンで、可能な限り効率的に輸送することができます。
(参考:TURKISH Airlines「A comfortable and safe journey with your pet」より)
大韓航空
アジア系でも、大韓航空やアシアナ航空などで、ペット同伴が可能です。
大韓航空では、生後8週以上の犬、猫、鳥が同伴できます。
動物アレルギーをお持ちのかたには、ペット同伴のかたと離れた座席を用意したり、航空券予約時にスタッフが病状について聞き取りをしたりなど、動物アレルギー対応をしています。
(参考:Korean Air 「ペットをお連れのお客様へ」)
また、同伴ペットに関する予防接種、書類、入国要件は、行き先の国によって違います。国によっては連れていけない場合もあります。
規制は国の政策に応じて変更される場合もありますので、目的地ごとの要件については各国の機関のウェブサイトでご確認ください。
同伴できるペットの種類・月齢・重量・キャリーケースサイズなども、航空会社によって違います。
ペットさんたちには、日頃から、
キャリーケース(航空会社の規定サイズ)に入ることに慣らしてあげる、飛行機の音を聞かせておくなど、
フライト当日のストレスを少しでも軽減できるようにしてあげるのも大切ですよね。
もちろん盲導犬は 機内同伴OKです
もちろんのこと、盲導犬・聴導犬・介助犬に関しては、日本でもANA・JAL共に、機内に同伴できます。
チャーター便でのツアーもあります
日本国内でも、JAL、ジャルパック企画、イオンペットによる、チャーター便で行く ワンちゃんとの旅「ワンワンJET」ツアーもあります。機内も、宿泊先も、ワンちゃんと一緒に過ごせるツアーで、獣医師も同行します。
これまでに、鹿児島、沖縄、北海道へのツアーがありました。ツアーは大好評の抽選販売。
周りは、みんなワンちゃん同伴なのが、気楽で良いですね!
(参考:JAL ワンワンJET 沖縄4日間の旅 体験レポート より)
ワンちゃん、機内で抱っこしてもらえるのが、何より嬉しそうですね!
ペット同伴は「欧米では一般的」と前述しました。しかし、もちろん性格や体質により、飛行機がストレスとなるペットさんの場合は、欧米でも(やむを得ない事情以外の時は)飛行機には乗せない飼い主さんも多いです。
家族であるペットを思いやる気持ちは、どこの国でも一緒ですね。
「緊急時」を考える
緊急時についてですが、現在の規定では、酸素マスクも(ペットには)使えず、緊急時には一緒に脱出することが出来ないのが現状です。
機内同伴が可能でも、緊急時に連れて行けないのは、辛いですよね…
堀 未央奈さん、石田ゆり子さんらも心を痛め、コメントを寄せていました。
今後、一緒に脱出できて皆が助かる、何か良い技術・方法が発明されるかもしれません。そのためには、堀 未央奈さん、石田ゆり子さん仰るように、みんなで話し合い、考えていければ良いですね!
最後に、酸素マスクで 命救われたワンちゃんの、ケースをご紹介します。
これは2018年、アメリカのニュースです。(abcnews より)
飼い主さんと一緒に、フロリダからマサチューセッツまで約3時間のフライト中、フレンチブルドッグのDarcyが、jetBlue航空の機内で低酸素症を発症してしまいました。
その時、jetBlue社の客室乗務員が、氷と酸素マスクを持って来てくれたため、Darcyは無事に一命をとりとめたのです。
Darcyはその後、完全に回復したそうです。飼い主さんは、Darcyの精密検査を行い、原因が明確になるまでは、二度と飛行機には乗せないと誓ったのだそう。
(※フレンチブルドッグは短頭種。今回はやむを得ないフライトだったのかもしれません。)
jetBlueの規定も「ペットはキャリーに入れて座席の下」という決まりですが、飼い主さんが頻繫にワンちゃんの体調を見ることが出来たこと、客室乗務員さんの機転・迅速な対応のおかげで、ひとり(一匹)のワンちゃんの命が救われました。
(参考:Frenchbulldog.life 2018.7.12 より)
jetBlue航空では、他にも、他の乗客に(キャリーケースの中に)ペットがいる事を知らせるタグや、ペットにフレンドリーなホテルなどが掲載された無料ガイドをプレゼントするサービスを行っています。
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