「喪服」で「自撮り」は「不謹慎」なのか?

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X JAPANのベーシスト HEATHさんが先月下旬、急逝されていたことが報じられ、悲しみの声が広がっています。

盟友であり同じXメンバーであるYOSHIKIさんは、報せを受け、サンフランシスコでの予定をキャンセルし、HEATHさんとのお別れに向かうため、急遽帰国します。その際にInstagramにUPしていた写真が、今になり「炎上」しているというのです。

「喪服」の「自撮り写真」が「不謹慎」と言われるのは、どうしてなのでしょうか。

目次

経緯

YOSHIKIさんは、 HEATHさんの訃報を知り、11月1日(現地時間)に米サンフランシスコで出席を予定していた栄誉賞授賞式『37th “Award of Honor” Gala』参加をキャンセルし、日本に緊急帰国し、葬儀に参列しました。

YOSHIKIさんは、この授賞式で、日本のカルチャーを世界に広めている功績や、ウクライナの難民支援、災害援助等の幅広い慈善活動を讃えられ、ジャパンソサエティーの最も権威ある「Award of Honor」(栄誉賞)を受賞することが決定していました。

YOSHIKIさんは、関係者と、授賞式を楽しみにしていたであろうファンに向けて、ご自身のX(Twitter)Instagramでお詫びのインフォメーションを出しています。

Yoshikiさん公式Twitter(X)より

YOSHIKIさんの Instagramの写真

こちらが、YOSHIKIさんのInstagram(11月3日)の写真です。

YOSHIKIさん、SFでの栄誉賞の授賞式をキャンセルし、身内の葬儀に参列するために帰国している旨をInstagram で伝える(出典:YOSHIKIさん公式Instagramより)
(出典:YOSHIKIさん公式Instagramより)

YOSHIKIさんは、11月3日のInstagramで、英語・日本語併記でこう伝えています。

Sorry I had to cancel my attendance to receive “Award of Honor” in SF.
Someone close to me passed away.
I made the decision to return to Japan.
This week’s schedule in LA and NY will go as planned.

関係者の皆さん、SFでの栄誉賞の授賞式、キャンセルして、ごめんなさい。
身内に不幸があり、自分の判断で急遽日本に戻って来ました。
今週のLA及びNYでスケジュールは予定通りこなします

Yoshiki

Yoshikiさん公式Instagram(11月3日)より

なぜ「喪服」で「自撮り」が「批判」されたのか

今回、こちらの写真、YOSHIKIさんがご自身の喪服の写真をSNSにUPしていることに対して、同じくSNSで「不謹慎」という声が上がりました。

YOSHIKIさんがSNSに投稿した理由は、ひとつには、授賞式をキャンセルしなければならなかったことから、関係者、そして楽しみにしていたファンに向けて、報告、お詫びのためでした。

もうひとつには、(現時点では、詳しくは書けないが)仲間への追悼の念、悲しみを、表情で表し、(書ける範囲での)文章をつづりながら、気持ちを整理していたように見えました。

写真そのものも、ご葬儀の写真等をUPしていたわけでもなく、ご自身の写真のみでしたので、何の問題もありません。

それでは、なぜ、「批判」されてしまったのでしょうか?

葬儀における「写真撮影」とは

実は葬儀の時、写真を撮影することそのものや、写真をSNSにUPすることが「不謹慎ではないか」というのは、今回のYOSHIKIさんのニュースに限らず、今までも度々、話題になってきたことでもあります。

葬儀で、写真を撮影することは、はたして「不謹慎」なのでしょうか?

結論から申し上げますと、「不謹慎」ではありません。

お葬式は、人生の卒業式とも言えるでしょう。大切な人の葬儀だからこそ、写真に残したい、という思いも存在します。故人のために集まってくれた方々の集合写真も、故人の供養になることでしょう。

もちろん、撮影の際には、何よりも、故人の気持ち・ご遺族の思いを尊重すること、周りへの配慮が大切です。

筆者の母の実家も「寺」でありますが、大切な人の集う葬儀で、心温まる写真撮影の場面に幾度も立ち会いました。

生活に浸透してきている「SNS文化」

それらの写真…葬儀での写真を、SNSにUPすることは決してありませんが、「自撮り写真」はどうでしょうか?

「本人」が載せるものですし、本人以外の人の写真が拡散されるという問題もありません。

韓国でも2017年頃に「葬儀場での自撮り写真をSNSで共有する行動」が話題となり、今回日本で起きたような一部否定的な意見も見られましたが、「新たなSNSの弔問文化」と肯定的にとらえ尊重する意見が印象的でした。

SNS文化の浸透は、日本でも、他の国でも見られます。

自撮り写真ではなくても、お花の写真やお空の写真をUPする人、故人に捧げる歌の歌詞をUPする人、気持ちの表し方はそれぞれです。

YOSHIKIさんの投稿から、YOSHIKIさんの想いがとても伝わってきましたし、それはHEATHさんに届いていると思います。

SNSの声は?

SNSでも、YOSHIKIさんを心配する声、YOSHIKIさんの気持ちを尊重する声が多く見られます。

X(Twitter)より
X(Twitter)より

ヤフコメにも…

‶ひーちゃんが亡くなったんですね。今まで素晴らしい演奏をありがとうございました。どうぞ安らかにお休みください。 よっちゃんの喪服自撮り写真叩かれてるけど私は数日前にインスタ見た時、よっちゃんが仕事キャンセルして自己判断で帰国を決めたという気持ちを写真一枚で表現出来ていると思った。あー誰か大切な方が亡くなったんだって…。まさかひーちゃんだとは思わなかったけど。 私は変わらずよっちゃんとX JAPANを応援し続けます。″

‶身内って、HEATHさんのことだったんですね。びっくりしました。YOSHIKIさんのメンタルが心配です。ただでさえ自分の周りの人が亡くなっていくことの辛さを気に病んでいた人なので。芸能人は沢山のスタッフの人たちに囲まれているし、華やかな世界なので、余計に孤独を感じやすいのかなと思いますが、 YOSHIKIさんはここのところ、近しい人の不幸が続いているので、ホントに心配です。暫くはそっとしておいてあげて欲しいです。″

Yahoo!ニュースコメント欄 2023.11.3より

GACKTさんからは、このようなポストがありました。

GACKTさんXより

GACKTさんのこちらのポストは、SNSで起きたYOSHIKIさんへの中傷に対して、とは言及してはいませんでしたが、前日にはHEATHさんへのお悔やみの言葉をポストしています。その時、YOSHIKIさんへ中傷があったというニュースを、あるいは誹謗中傷のポストを直接目にして、心を痛めてのことかもしれませんね。

GEORGEさんからも。11月10日のポストです。

GEORGEさん公式Xより

GEORGEさんも、大切なことは亡くなられた方を想う気持ちであり、表現の自由とヘイトとを一緒くたにするのは違う、と。HEATHは争いが嫌いだったから、彼が嫌がる事をするのはやめようぜ、今は静かに彼を想い偲ぼうよ、と、呼びかけていました。

さいごに

YOSHIKIさんのディナーショーにて。特別ゲストとして参加するHEATHさん、YOSHIKIさんと「Rusty Nail」を披露
(出典:音楽ナタリー2023.8.21より)
YOSHIKIさんのディナーショーにて。特別ゲストとして参加するHEATHさん、YOSHIKIさんと「Rusty Nail」を披露
(出典:音楽ナタリー2023.8.21より)

追悼の気持ちの表現の仕方は、ひとりひとり違い、それは尊重されるべきものだと思っています。

HEATHさんのご冥福を、心よりお祈り申し上げます。

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