「学校行きたくない」は子どもたちのSOS!親や先生がやるべきこと・やってはいけないこととは?学校以外の学びについても!

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皆さんは、お子さんからの、〝突然の″「学校行きたくない」という言葉を聞いた時、どうしますか?

驚いてしまうでしょうか? 「良く言ってくれたね。言ってくれて良かった」と思うでしょうか?

あわてたり、理由を聞きだしたりする必要はありません。まずは、しばらくゆっくり休ませてあげましょう。

その時に、親御さんや、学校の先生がどうしたらいいのか、ということを、まとめています ♡

目次

「学校行きたくない」そんな時、大人は どうすればいい?

「みんなが疑問を持っている」を表す画像

家庭ですること・NGなこと

お子さんが、「学校に行きたくない」と、親御さんに打ち明けてくれた時は、まずは、「言ってくれてありがとう」「良く言ってくれたね」と抱きしめてあげてください。

お子さんが安心できる言葉を、かけてあげて下さい。

そしてしばらく、ゆっくりと休ませてあげてください。そして、お子さんの好きなことを、親子で楽しむ時間にしてみてください。

子どもたちが「行きたくない」とアウトプットする時というのは、もう限界をこえているということです。

勇気を出して、「自分にとって危険な場所」から離れることを決断できたこと、それを親御さんに伝えたことは、素晴らしいことです。すごいね、ありがとう、と肯定的な声掛けをして差し上げてください。

理由を問いただしたり、行かせようとするのはNGです。
家庭にも、味方がいないんだ…と、お子さんは絶望してしまいます。

お子さんが学校へ行かないことを選択したことについて、悲しんだり、否定したりしないで下さい。
(言葉に出さなくても、親御さんが心の中でそう思っていると、お子さんは敏感に感じ取っています。)
悲しまなくても、大丈夫です!これは次のトピックで説明します。

学校がすること・NGなこと

学校の先生は、静かに見守ってあげて下さい。

学校の授業で利用している生徒さん用の iPadは、親御さんに、渡して差し上げてください。
(オンライン授業を希望しない場合でも)自宅学習の役に立ててもらえるかもしれません。

オンライン授業、学校のイベント、卒業アルバム関係、学習教材、通知表、給食などに関しては、個々に違いますので、各ご家庭に、希望するか・しないかを聞いて差し上げてください。

給食費はストップできますし、希望する時はいつでも再開出来ます。
通知表は、必ず家庭が受け取らなければならないものではなく、法的根拠もありません。

通知表は、国が配布を義務づけているものではなく、校長先生の裁量のもとでそれぞれの学校が“任意”で出しているものです。

文部科学省によると、通知表に法的根拠はなく、作成の主体は校長先生、様式や内容もすべて校長先生の裁量となっています。

そして「保護者に対して子どもの学習指導の状況を連絡し、家庭の理解や協力を求める目的で作成。法的な根拠はなし」とされており、「文部科学省の関与なし」と定められています。

神戸新聞NEXT 2022.7.13より

登校をほどこしたり、家を訪問するのはNGです

また「毎日、保護者のかたに 欠席連絡をしてもらう」こともNGです。

・お子さんが「学校」で傷ついたケースが少なくありません。ようやく今、学校と距離を取れている状態なので、そっと見守って差し上げることが大切です。

・また、学校のシステムがお子さんに合っていないから、ホームエデユケーションをしている(学校に参加していない)ケースでも、「毎日、欠席連絡をしてもらう」はNGです。

何故なら、「学校は行かなければならない所なんだ」という誤ったメッセージをお子さんに送ってしまいかねず、「毎日」連絡というのは、家庭にも先生にも負担が大きいですよね。
とりわけ生徒さんご本人や親御さんにダメージを与えてしまいます。
(まれに、生徒さんご本人の希望で、「毎日、欠席連絡をしたい」というケースもあります。)

通知票の〝欠席理由″に生徒本人の問題であるような記載をしない。(例:「気分不良」など)

言うまでもありませんが、学校に参加しない(あるいは参加したいが出来ない)のは、子どもたちの問題ではないからです。
「本人に合った 学校以外の学びの場(家含む)に参加している」ことは、むしろ良いことです。

また、「人間関係により、学校に参加したいのに出来ない」ケースにおいても、「本人の問題」ではありません。

通知票は、希望するかしないかを、各ご家庭に聞いて下さい。希望しないご家庭には、渡さないで下さい。

希望家庭の場合、記載する際は、(特別な理由が無い場合は)〝成績″は斜線で大丈夫です。〝欠席理由″も不要です。
所見欄に、生徒さんの素敵な所や、あたたかいメッセージを書いて差し上げて下さい。
学校に来てね、などはNGです。

また、「先生が原因で」休んでいるというケースでは、通知票に限らず、原因である先生からメッセージを送るのは厳禁です。

通知票は「学習評価は学校における教育活動に関し子どもたちの学習状況を評価」するものであり、「保護者に対して子どもの学習指導の状況を連絡し、家庭の理解や協力を求める目的で作成」するものですので、学校に参加していない生徒さんに対して、「1」や「C」などの最低評価を付けることは、本来、不可能です。

しかし、地域によって、「斜線よりも、最低評価の方が、受験の時に有利になる可能性がある」という理由で「最低評価」を付けておく、という場合は、事前に親御さんに相談してみましょう。

通知票の問題も、「教育機会確保法案」と、「現場」とのひずみですね。
受験制度の問題点でもあるなぁ…

こういった「ひずみ」に気づけるようになったとも言えますよね。
先生、保護者、地域の人々…市民みんなでどんどん議論して、変えていくことが大事ですね!

「理由がわからない」ことは、多くありますが、原因はちゃんとあります

手でつくったハートの形 (出典:Free素材Pexelsより by Jasmine-Carter )
(出典:Free素材Pexelsより by Jasmine-Carter )

「いじめ」「人間関係」などの理由が無く、ご本人も、何で行きたくないのか分からない、といったケースが多くあります。

まだ世間では、「甘えているのではないか?」という偏見の概念も、残念ながら、多いです。

しかし、もし学校が安心・安全な場所であれば、子どもたちは行きます

子どもたちは、自分にとって「安心・安全な場所ではない」と、ちゃんと本能で感じ取っている、ということです。

家がお子さんにとって、安心・安全の場になっている、という証拠でもありますよね!

そして、「原因」は、ちゃんとあり、個々のケースで違いますが、原因の一部は、例えば 次のケースです。

・多様な学びスタイルを持つ子どもたちに対応していない、100年ほぼ変わらない学校のシステム

・子どもたちの人権が守られていない環境(理不尽な校則・〝完食指導″・集団責任 など)

・音、匂い、集団刺激への恐怖など

(原因は、他にもありますが)これらの原因を、子どもたちは、具体的には気付かなくても、本能的に「何故だか分からないけれど、ここは安心・安全ではない」と感じ、避難できている、ということなので、子どもたちは、素晴らしいんですよね。

子どもたちのために、「安心・安全な学校に創りなおす」ことも、私たち大人は、やっていかなければなりませんね。

近年、日本の学校でも、様々な取り組みがされています!

学習は、どうしてるの?

友達
(出典:Free素材pexels-toa-heftiba-sinca-1194412より)
(出典:Free素材pexels-toa-heftiba-sinca-1194412より)

日本では、子ども時代に学校だけで学習して来られた方が まだ多いことから、お子さんが学校から離れたばかりの頃に「学習どうしたら良いの?」と、困っていらっしゃる親御さんは多いです。

ただ、コロナの休校時や、その後 学校が開いても自主休校するご家庭が多かったことから、個々に興味関心からの学びに打ち込める機会になったり、オンラインで学べる学習リソースも増えました

学校以外の学びの場

結論としては、学校を利用していなくても、学ぶことが出来ます!

ホームエデュケーション(ホームスクーリング)で学ぶ

教育先進国では、家で学ぶ「ホームエデュケーション(ホームスクーリング)」は一般的ですし、日本にもホームエデユケーション家庭は多いです。

(学校のペースでは簡単過ぎるため学びたいから」ホームエデユケーションを選択している家庭も、少なくありません。)

ホームエデュケーションは、子どもひとりひとりによって様々です。

お子さんの興味・関心から、学びに繋がっていくのが、本当に、ワクワクですよ♪

日本の学校(一部を除く)のほとんどは、大人が決めたカリキュラムによって1日を過ごしますが、ホームエデュケーションは子どもが自らスケジュールをデザインするため、自主性が育ちます

♥「学習スタイル診断」を活用する

「学習スタイル診断(Self-Portrait™)」とは、アメリカのカリフォルニア州にあるラーニングサクセス社の創立者である教育学者マリアエマ氏とビクトリア氏によって開発された学習スタイル分析ツールです。
アメリカをはじめ、世界20カ国の教育機関での運用実績があります。

学習スタイル診断で、自分と子どもの「気質」「優位感覚」「環境」「興味」「才能」を理解することにより、学び易い環境を整え、自分に合った学習方法で、強みを活かして、より楽しく学ぶことができるでしょう。

マインドフルラーニングさんでは、「学習スタイル診断」のアセスメント・個別子育てコーチングが受けられます。
認定コーチ養成講座で、ご自身がコーチになるために学ぶことも出来ます。

興味・関心」から学ぶことに繋がる、そこからまた学びが広がっていくので、「学ぶことが楽しい」経験を沢山できることはもちろん、「学び方を学ぶ」ことは、生涯、学び続けるための糧となってくれます。

(例えば、興味が「お料理」なら、調味料の化学反応の役割、分量が解る数学、そのお料理の由来(歴史)、発祥の地についてなら地理、盛り付けならデザイン、などなど、興味のままに、学びが広がっていきます♪)

♥「ホームスクーラーマップ」さん
こちらは、ホームスクーラー家庭のコミュニティです。ホームスクーラーさん家庭同士繋がって、情報交換が出来ます。 詳細はこちらです。

ホームスクーラーマップさんTwitter(X)より

♥家庭学習で使えるツール

eboad 
公立小中学校のiPad「まなびポケット」でも採用されていますね。各教科の映像授業・デジタル問題があります。
映像授業は、やわらかい、どこか温かくホッとする音声で、解かりやすく解説してくれます。

ちびむすドリル
幼児教材~小中学生用の各教科のプリントがそろっています。
「小学生教材」の中には、音楽科のプリントもあります。


♥YouTube

とある男が授業をしてみた
教育系YouTuber 葉一(はいち)さんが、小学生(3年生~6年生)・中学生・高校生向けに、授業動画を配信しています。高校受験対策の動画もあります。

中田敦彦のYouTube大学
あっちゃんのYouTube大学は、「社会・時事問題」「国際問題」「テクノロジー」などなど、様々なトピックがあり、解かりやすく面白いので、小学生のホームスクーラーさんも、活用していたりします。
昨年、「ロシア・ウクライナ問題」を、あっちゃんのYouTube大学の動画「ウクライナとロシアの関係史」で学んだかたも多かったのではないでしょうか。

教材は、他にも色々あるので、ぜひ、お子さんと検索して、ピッタリのツールを見つけてみてくださいね♪

フリースクール・オルタナティブ校で学ぶ

フリースクール、オルタナティブ校でも、教育の主体は子どもたちです。

とあるフリースクールでは、子どもたちが、自分たちで決めた学習や活動を行っています。
子どもたちが決めるイベントは、学校のように「全員参加しなければならないもの」ではありません。イベントの日にも、例えばいつものように、好きなイラストを描きたい子は、別の部屋でゆったり、描いています。
学校の校則にあたる、皆で快適に過ごすためのルールも、子どもたちがミーティングで決めています。
(※個々のフリースクール・オルタナティブ校によって違います。)

メタバースで学べるみんなの学園や、NPOカタリバが運営する「room-K」など、オンラインフリースクールで、全国どこからでも学べる環境もあります。

みんなの学園は、家庭教師派遣・学習塾などを運営する(株)ハッピーエデュケーションが運営しているオンラインフリースクールです。

「room-K」は、NPOカタリバが、現役の小学校の先生や特別支援学校の先生などの専門家とともに開発したプログラムです。

その他、各フリースクールでもオンラインで繋がるプログラムを実施している所があります。

「親の会」は、情報交換の場

親の会は、フリースクールで実施されていることが多く、フリースクールに在籍していなくても参加出来る場所です。

お近くの親の会、フリースクールを探してみてください。

もちろん、行政や、学校のカウンセラーさんに相談しても良いのですが、行政や学校には、まだ「ホームエデユケーション部門」がほとんど無いため、私たちの知りたい情報が少ない所がほとんどです。

フリースクール親の会で、経験者とお話ししてみることが、一番、学びの情報を得られたり、悩み事の解決に繋がります。

フリースクールなどの、多様な学びに詳しい教育機関は、日本にも1970年代からあり、積み上げた経験を持っていますので、学びや進路などの具体的な情報も豊富です。

学校の先生の「担任見学会」を行っているフリースクールもある

フリースクールに在籍しているお子さんの、担任の先生のための見学会を行っているフリースクールもあります。

フリースクールは、多くの子どもたちを送りだしてきた経験と、多様な学びの知識を持っています。日本の学校は、フリースクールをモデルケースに、学校に多様な学びを 取り入れていくと良いですよね!

フリースクールに「行かせなくてはならない」ということはない

学校に行かないなら、フリースクールに行かなきゃダメ?

そんなことは、ありません

ホームエデユケーション(ホームスクーリング)が合っているお子さんにとっては、家がベストな環境です。

ホームエデユケーション×フリースクールのハイブリッド、
フリースクール×学校のハイブリッドの形で学んでいるお子さんもいらっしゃいます。
学ぶ場所は、親でも先生でもなく、お子さんが選びます。

休むことも必要

親子で一緒に学ぶ (出典:Free素材Pexels Julia m cameronさん4145347より)
(出典:Free素材Pexels Julia m cameronさん4145347より)

学校を離れてすぐの時、というのは、学校で傷ついてきたり、疲れていたりするものですよね。

すぐに学習を!と急ぐのではなく、ゆったり心と身体を休ませて差し上げてください。

お子さんの好きなことを、親子で一緒にできる時間は、貴重です。素敵な機会になってくれます。

安心・安全な場所の確保の重要性

マズローの欲求階層説 (Free素材illustACより)
マズローの欲求階層説 (Free素材illustACより)

マズローの欲求階層説」でも、安全の欲求は下から2番目で、安心・安全な場を確保出来、そして所属と愛の欲求が満たされてはじめて、活動や学びへと繋がっていきます。

この安心・安全な場が「家庭」なので、学びにとっても、良い環境となります。

もし学校から、登校刺激があったら?

学校から登校刺激があったり、先生が「学校に〝復帰″することを目的」としていて、ホームエデュケーションを否定的に見ていたりするケースが、残念ながら いまだにあります。

そんな時に、法律が、子どもたちを守ってくれます。

担任の先生が、上司から、「ホームエデュケーションなんて認めさせるな。学校に〝復帰″させるように。」と圧力をかけられた場合も、担任の先生を守ってくれるものです。

教育機会確保法案

教育機会確保法案リーフレット (出典:登校拒否・不登校を考える全国ネットワーク)
(出典:登校拒否・不登校を考える全国ネットワーク)
「教育機会確保法案」リーフレット② (出典:登校拒否・不登校を考える全国ネットワーク)
「教育機会確保法案」リーフレット② (出典:登校拒否・不登校を考える全国ネットワーク)

教育機会確保法案については、こちら

ホームスクーリングは、オルタナティブ教育のひとつであり、「教育機会確保法案」では「」も学びの場と定めていることを、学校に(担任の先生は、上司に)伝えて下さい。

文科省の通達「不登校を問題行動としてはならない」

2016年、文科省が、「不登校を問題行動としてはならない」との見解を含む通知を、全ての小・中・高校に出しています。こちらの通達も、併せてお伝えください。

〝不登校とは,多様な要因・背景により,結果として不登校状態になっているということであり,その行為を「問題行動」と判断してはならない

〝不登校児童生徒への支援は,「学校に登校する」という結果のみを目標にするのではなく,児童生徒が自らの進路を主体的に捉えて,社会的に自立することを目指す必要があること。″

不登校児童生徒への支援の在り方について(通知)平成28年9月14日

この通達は、「〝学校を利用しないこと″を問題行動としてはならない」・「学校〝復帰″を目標としない」ことを明記してくださっています。

学びの目的は、「幸せ」

旅の風景と手には地球儀 (出典:Free素材Pexels Porapak apichodilokさん 346885より)
(出典:Free素材Pexels Porapak apichodilokさん 346885より)

学びの目的は何か。それは、Well-being(ウェルビーイング)、幸せですよね。

つらい場所へ、毎日、通わなくて良いし、幸せになる権利が、全員にあります。学校がつらかったら、避難して良いんだよ、と、今つらい思いをしている人全員へ伝えたい。

子どもたちが育ち、学ぶ場所は、Well-beingを実現できる場であるべきで、その場所を選ぶのは、教育の主体である子どもたちです。

幸せに学ぶために、「家」を選択できたのは、素晴らしいことだと思います。

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