カナダトロントで行われているブルージェイズ対ドジャースの試合で、4月27日、大きなブーイングを浴びた後で、先制ホームランを放ちました!
しかし、ブルージェイズのファンが、大谷選手だけにブーイングする理由は何?
そういう疑問を持った方も少なくないと思います。
ブーイングの理由は何だったのか、
実際にその試合を観戦していた現地のファンは、ブーイングについてどう思うのか、その声も併せてお伝えしていきます。
大谷選手、ブーイングをものともせず、先制ホームラン
大谷選手がバッターボックスに入ると、大きなブーイングが起こりました。
ブーイングの後、大谷選手は、先制ホームランを放ちました!
今シーズン7号のホームランです。
なぜ、ブーイングが起こったのか?
なぜ、大谷選手に対して、大きなブーイングが起きたのでしょう?
昨年のFA交渉が大詰めを迎えていた頃、大谷翔平さんが「トロント行きの飛行機に乗った」という「誤報」が流れてしまい、ブルージェイズファンの期待は一気に高まりました。
しかし、その翌日に大谷選手とドジャースとの契約が決まり、ブルージェイズファンたちは、期待していた分、余計にガッカリしてしまった、という、ファンにとってはショックな出来事となりました。
加えてシュナイダー監督が、試合前日に(これはジョークなのですが…)「(大谷選手に)面談時に渡したブルージェイズの帽子を返して欲しい。ファンがどう彼を歓迎するか興味深い」とコメントしていたんですね。
そういった経緯で、ブーイングでの「歓迎」となってしまったわけです。
しかし、ブーイングは大谷選手へだけでなく、「成績の振るわない」ブルージェイズの先発クリス・バシット選手にも向けられたものだった、という見方もあります。
もし本当にそうなら、ブルージェイズファンだったら クリス・バシット選手のことを応援してあげてほしいな…
現地での野球ファンは、「ブーイング」に対して、どう思ったのか?
この日、「TERIYAKI TIMES」さんが、実際にその場にいた現地ファンの声を取材されています。
現地のファンの声は
あるファンは大谷選手を「amazing player!(素晴らしい選手だ!)」と絶賛します。
大谷選手にブーイングしたかと聞かれると「僕はしていないよ。今までで最高の選手だ」と「敬意をはらわなくちゃね」とキッパリ。
他のブルージェイズファンも「みんなブーイングしていたけど、僕はしてないよ。翔平好きだからね」
「ジェイズファンとしてはきつかったけど、ドジャースの猛攻を見れて良かった。ブーイングは予期してたよ。でも僕は最高の選手にブーイングしない。」
「ブーイングみんなしてたけど、ホームランで皆だまった。うちらだけワーッて(盛り上がっていた)」
「TERIYAKI TIMES」さんの取材では、ブルージェイズファンの皆さんブーイングしていないよ、とおっしゃっていたのが印象的でした!
ホームランボールを受け取った人のインタビューもあり
ホームランボールはドジャース側のブルペンに入り、ボールを受け取った人にもインタビューをしていました!
ブルペンで一回バウンドしてから、見事キャッチしたラッキーなファンが、嬉しそうにボールを見せてくれています。
ドジャースのブルペンキャッチャーがお友達で、前日「ぼくが翔平のホームランをキャッチするんだ」と宣言していたところ、本当に大谷選手がホームランを打ち、本当にボールを受け取った、という奇跡が起きたのだそう!
ブーイングについては「僕はしない。みんながブーイングしてるから笑って見ていたよ」と答えていました。
(ホームランボールをキャッチした人へのインタビューは、3:14くらいからです。)
大谷選手のホームランボールをキャッチした人の隣にいたファンは「(大谷選手は)トロントに来なかったけど、ボールはここに来た!っていう…。取っとけば良かった」と悔しがりながらも、嬉しそうでした。
(参考:「TERIYAKI TIMES」YouTubeより)
大谷選手 トロントでの「ブーイング」への反応は?
大谷選手は、ブーイングに動揺していませんでした。
「自分のチームが好きだからこそ、相手の選手にブーイングをしたりとかするんだと思うので、野球好きなんだなぁって。そういうリスペクトを逆に感じるところかなと思うんですね。」
「ブーイングもイヤではないというか、野球の一環ですし、ファンの人たちが楽しいのが1番だと思うので。気にしてもらえるだけ選手にとってはいいんじゃないかなと思いますね。」
大谷選手、優しくて懐が広いですよね。
そういったところも、ドジャースファンだけではなく大谷翔平ファンの皆さんを魅了したのでしょう。
シュナイダー監督「ブーイングしてごめんなさい」
一夜明けた次の日、ブルージェイズのジョン・シュナイダー監督、大谷選手へ「(ブルージェイズファンが)ブーイングしてごめんなさい」「グッドラック!」「お手柔らかに」と声をかけ、談笑する場面もあり、ほっこりしました!
現地での取材に、シュナイダー監督は、こう応えています。
「もともとわだかまりはないよ。彼は何も悪いことはしていない。ただ、うちのチームを選ばなかったというだけだ」
「(ブルージェイズの帽子は)まだどこかに持っていてくれるといい。ここにくることもあるかもしれない。」
スポニチアネックス 2024.4.28 より
「ブーイング」について
メジャーリーグでの「ブーイング」は、「本気で野次を飛ばしているのではなく、ファンが野球を楽しむ一環」という雰囲気があることが、大谷選手やシュナイダー監督の言葉からも解ります。
一方で、「TERIYAKI TIMES」さんの取材の中で、実際に現地のファンの声を聞いてみると「僕は大谷選手をリスペクトしているので、ブーイングはしないよ」と答えるファンが多く、「ブーイング」はやはり「楽しむ文化である」という言葉のみに落とし込んではならないのでは、ということも感じます。
日本でいう「いじりが文化」問題と同じですかね。
どちらのチームの選手にもリスペクトを持って、ブーイングはせず、応援していきたいですよね!
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